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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

"イーリング・コメディ"とは?〜コーエン兄弟とモンティ・パイソンの架け橋?

「聖トリニアンズ女学院」のエンドロールに「EALING STUDIOS」と出てきて、「おやっ」と、奇妙な偶然だな、と。


ちょっと前に再見した、コーエン兄弟監督の「レディ・キラーズ」が、1955年製作のイギリス映画「マダムと泥棒」のリメイクであることは知っていたのだけども、このオリジナル作品が「イーリング・コメディ」と呼ばれるものの一つだったわけで、脳内デスクトップに「イーリング」フォルダが置かれていたのだが、ここにうまいこと入ってきた。


さて、「イーリング・コメディ」とはなにか?


1902年にロンドン西部イーリングに設立された撮影スタジオが、地名そのままのイーリングで、ここが1940〜50年代に製作したブラックユーモアたっぷりの質の高いコメディ作品群を指して「イーリング・コメディ」と呼ぶのだそう。
Wikipediaの受け売りである。


日本では前出の「マダムと泥棒」だけが公開されただけで、どうやら「イーリング・コメディ」は知る人ぞ知る幻の作品群となっているらしい。


ところが近年そのうちの何本かが日本でもDVD化されている。
というのを以下のブログで知った次第。



例えば、ここで紹介されている「白衣の男」は、絶対に汚れない繊維を開発した科学者が、繊維業界の大物や彼らと対立してるはずの労働組合員たちから、激しく指弾されるという話。
うーん、これは面白そう。
イギリスらしい辛辣さをビシビシ感じる。


こういった話って、コーエン兄弟好きそうだよな。
レディ・キラーズ」はリメイクだったけれども、「未来は今」だって案外「イーリング・コメディ」臭が強くないだろうか?
田舎者が上京してきて、大会社のメールボーイになんとか職を得るが、ちょっとしたアイデアからあれよあれよとその会社のトップに登り詰める。が、だんだんにボロが出て…
ビターで、意地の悪い感じが…


「イーリング・コメディ」に関しては、なんと研究本?も邦訳されて出てる。
これ読んでみたいなあ。

英国コメディ映画の黄金時代―『マダムと泥棒』を生んだイーリング撮影所

英国コメディ映画の黄金時代―『マダムと泥棒』を生んだイーリング撮影所


イギリスのコメディといえば、最近再結成のニュースもあったモンティ・パイソンを忘れてはならない。
「イーリング・コメディ」の持つブラックユーモアが、モンティ・パイソンに流れてないはずがない。
案の定、ジョン・クリーズマイケル・ペイリンが出演した映画「ワンダとダイヤと優しい奴ら」を監督したのが、「イーリング・コメディ」時代の代表的な監督チャールズ・クライトンだという。
これ、昔映画館に観に行ってるんだけど、そんなこと気づきもしなかった。
いや、そもそもモンティ・パイソンのことも知らないで観てたからな…


コーエン兄弟モンティ・パイソンがイーリング・コメディで繋がる、というのがね、個人的には大きな発見。