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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

徒然アメリカンコメディ③〜「テッド」に続くアメコメのヒットは出るか?〜「21世紀アメリカの喜劇人」

映画 コメディ アメリカ
今年は去年の「テッド」に続くような、日本でもヒットするアメリカンコメディは現れるのだろうか?


日本では、かわいいテディベアのビジュアルが普段アメコメを観ないような客層にもアピールできたんじゃないか、という気がしてならない。
何に興味を持って足を運んだかは別にどうでもいいんだろう。
これをきっかけにアメコメの裾野が少しでも広がったらいいんじゃないか。


「テッド」の監督セス・マクファーレンは「family guy」というギャグアニメ(名前を挙げておきながら全く未見どころか、その作品名も最近まで全然知らなかった)のクリエイターから認められて、この「テッド」が初監督。
この「family guy」には、「テッド」のヒロイン、ミラ・クニスも絡んでいるよう。
「テッド」の主演マーク・ウォールバーグが気になれば、「2ガンズ」や「ザ・ファイター」といった本気のマッチョ作品じゃなくて、むしろそれをパロったとも取れる「アザー・ガイズ」といったコメディを手に取ってみたらいい。

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そこでウィル・フェレルのバカバカしさに打ちのめされれば、もうアメコメドラッグの虜一歩前くらい。


こうした現在のアメコメジャンルの重要人物や人間関係、もちろん重要作品も、非常にわかりやすく網羅、解説しているのが長谷川町蔵の「21世紀アメリカの喜劇人」である。

21世紀アメリカの喜劇人 (SPACE SHOWER BOOks)

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ベン・スティラーを中心にしたフラットパック一派や、ジャド・アパトーを中心にしたアパトーギャングなど昨今のアメコメ主流派はもちろん、著者が愛情を注ぐアダム・サンドラー、ティーンコメディ、あまり語られることのないロマンチックコメディと、これ一冊で現在のアメコメの状況がばっちりわかる。


本書を読んで感じたのが、第一線にいるコメディアンやコメディ映画のプロデューサーたちの横の繋がりの強さ。
ライバルというより仲間意識の方が強くて、時にそれは内輪受けの映画製作になってるのではという気もしないではないが、傍目に見てて「なんだか楽しそう」と思わせる世界を作っている。


それと、日本ではほとんど見ることのできないアメリカのテレビの世界での、お笑い競争の熾烈さ。
SNL」を筆頭に、スケッチ番組、シットコムにトークショー。こういう番組の中で実力を発揮して、映画の世界に入ってくるコメディアンは、ほんとにエリート中のエリートなのである。
最近では、テレビや劇団からだけでなく、動画投稿サイトから出てきた猛者もいるという(先日ゴールデン・グローブ賞でなにか受賞してたアンディ・サムバーグなど)。


本書が単にアメコメのガイド本でないとこは、ウディ・アレンコーエン兄弟ジョン・ウォーターズなどの近作に苦言を呈しながらも、まだ見ぬこのジャンルでの新しい才能に期待しているという明るさが底にあるところ。


これからもっとアメコメを楽しみたい人には、ぜひとも棚に置いておきたい一冊。