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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

モンティ・パイソンの「ホーリー・グレイル」と「ライフ・オブ・ブライアン」の感想

アメリカンコメディは現在進行形でぼちぼち追っているつもりだけども、イギリスの方についてはいまだにモンティ・パイソンで止まってる。
というかモンティ・パイソンしか知らないといってもいい。


「Mr.ビーン」のローワン・アトキンソンとか、最近だと「ボラット」のサシャ・バロン・コーエンなんかがいることは知っているけども、前者はあまり興味がないし、後者はまだどの作品も未見。
まあ、せいぜいこの程度の知識しかない。


モンティ・パイソンは好きといっても、TV版を全て見てるわけではないし、映画も「人生狂騒曲」を観た程度。
モンティ・パイソンはディープなマニアが多そうなので、軽々しく「好き」とかいうと、「その程度で好きとかファンとか言うな」との声が返ってきそうで二の足を踏む。


「伝説の」「超過激な」「高学歴」などという枕詞のつくコメディ集団であるモンティ・パイソンは、確かにギャグはキツいし、政治や宗教、歴史を題材にしてたりもするので敷居が高そうだし、ジョン・クリーズグレアム・チャップマンとかなんか近づき難いし、まあ、そんなわけで迂闊に触れられない感じがする。


でも笑いを、そうやってわかる人にはわかるといった特権的なものにしてしまうのは、なんだか残念じゃないか。


なんだかんだ前振りが長いが、それで、未見であったモンティ・パイソンの映画を2本、「ホーリー・グレイル」と「ライフ・オブ・ブライアン」をようやく観た、というとこに持ってきたかった。



で、簡単に感想を。
「ホーリー・グレイル」、正直それほど面白いとは思わなかった。アーサー王が円卓の騎士団と聖杯を探し求めるという聖杯伝説?を下敷きにしたパロディなんだけども、そもそもこの物語に馴染みが薄いというのもある。


ただ、物語とは別に映画の枠組みをギャグにしたメタ映画的な趣向が随所にあって、これは好き。
のっけから違う作品がかかったり、オープニングクレジットにラマという単語がやたら混じってきて字幕の係りが解雇されたり、こういう遊びがエンディングまで徹底してる。
大笑いするわけじゃないけど。
一番バカバカしくて好きなのは、馬の代わりに従者にココナツの殻でパカパカ馬の蹄の音を出させてるギャグ。
モンティ・パイソンはとっつきにくいとこが確かにあるけど、こういうバカバカしいのを堂々とやるとこなんかもっと拾いたい。


「ライフ・オブ・ブライアン」は、キリストの生まれた厩の隣で同じ時刻に生まれたブライアンが、ひょんなことから救世主扱いされる話。
こちらは割とストーリーがしっかりしてて、いや、あくまで「ホーリー・グレイル」に比べてだけども、ギャグもわかりやすい。
三賢人がブライアンをキリストと間違えたり、辻で説教する声が周りのおしゃべりに邪魔されて聞こえないことから喧嘩が始まったり、とか。


グレアム・チャップマンが「ホーリー・グレイル」に続いて主役だけども、個人的にはマイケル・ペリンがツボ。
鼻にかかった訛り言葉で喋るローマ人とか素晴らしい。
他のモンティ・パイソンのメンバーがどっかとっつきにくいとこある中、マイケル・ペリンだけは飄々と気のいいおっさん風情で、そのくせいろんな役を器用にこなすので肩入れしたくなる。


誰もが言っているのであらためて言うまでもないけども、やはりラスト、罪人らが磔にされてるなか、エリック・アイドルが「Always Look on the Bright Side of Life」を歌うシーンは、本作最高のブラックジョークであると同時になぜか感動を誘う、というちょっと類をみないアクロバティックさを感じる。