船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

「今夜、人生の転機が訪れる!」そんな映画を「トゥナイト」ものとよんでみる

今書いてる脚本が、もともと好きなジャンルである学園ものとヒーローものを足したものなんだけども(といってもそれらのジャンルものの定石はほとんど無視してる)、他に書いてみたいと思ってるのが、「一晩で人生が劇的に変わる」というプロット。


例えば主人公の男が謎の美女と出会って一夜を共にすることになったのだけど、次から次へと災難が降りかかり、それらを切り抜ける体験を通して、朝を迎えた頃には一皮剥けてる、といったような。
こういう趣向の映画を一括りにするジャンルがあるのかどうだか不勉強なので知らない。
だけども、そういった映画を僕は勝手に「トゥナイト」ものと心の中でよんでいる。


この「トゥナイト」は、バンクシーが撮った「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」中に印象的に流れる、リチャード・ハーレイの「tonight the streets are ours」からインスピレーションを受けて、それも歌詞の内容は把握してないのに、サビのキラキラしたメロディと、タイトルの「お山の大将」的な感じにピンときて、いただいたもの。



この「トゥナイト」ものに定義らしいものを与えるなら、
  1. 一夜の出来事
  2. 思いがけない出会い、もしくは冒険がある
  3. 2を通じて主人公が成長する、もしくは転機を迎える

といったところだろうか。
こうした特別な夜というのはおそらく誰しも一度は経験してるのだろうけども、その時にはそれがいかに貴重な時なのかがわからず、後になって振り返ると「ああ、あの夜は特別な夜だった」と気付くのではないか。
「トゥナイト」ものは、そうした特別な夜を、主人公に感情移入することによって、現在進行形で「ああ、俺は今特別な夜を生きている」と噛みしめることができる。
いや、違うな。
ただ他人の転機を、成長の過程を目の当たりにしたいのだ。
インターバル撮影で捉えた蝉の脱皮を見るのと同じように。
それに夜というのは、日常起こりえないことが起こりうる特別な時間である。
などと。


で、この「トゥナイト」ものの傑作が、グレッグ・モットーラ監督の「スーパーバッド 童貞ウォーズ」である。


もちろん青春コメディとしても優れているけども、それよりも、いけてない男子がパーティーに酒を調達する過程で見舞われる災難を経て、最後は彼女をゲットするというこの奇跡的な一夜を描いてる点により惹かれる。

さらにこの作品がより輝いてるのは、ラスト、彼女を得てハッピーエンドのはずの男子2人が、むしろそれによって男同士の友情がそれまでとは違ったものになってしまうのでは?というとこに切なさを漂わせるところ。

こうして大人になっていく。


こんなにダラダラ書くつもりはなくて、ただ僕が「トゥナイト」ものとして認知していて、また見返したいな、と思ってるタイトルを芸もなく挙げたかっただけのエントリ。

なので以下「トゥナイト」ものを挙げてみる。

  • 「アフター・アワーズ」。スコセッシ監督。だいぶ前に観たきりで、内容もほとんど覚えてないのでまた観たい。
  • 「サムシング・ワイルド」。ジョナサン・デミ監督。これもだいぶ前に観て、なんとなく引っかかってる作品。また観たい。
  • 「ミッドナイト・シティ」。トム・エバーハード監督。これも奇妙な味わいのコメディ。
と、ここに挙げたのはどれもコメディだけども、ホラーやサスペンスなんかでもいくらでもありそう。
死霊のはらわた」だって、まあ「トゥナイト」ものの括りに入るっちゃあ入る。
でも、「トゥナイト」ものにはキラキラ感とビターな味わいが個人的には欠かせない。
そうすると切ない青春ドラマだとか、シニカルなコメディとかになるのかもしれない。
などと。
そうだ、「アメリカン・グラフィティ」も加えたい。

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すごいグダグダ…