船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

「V/H/Sシンドローム」「V/H/Sネクストレベル」を観た!〜若手ホラー映画監督らの楽しい腕試し

気鋭の若手ホラー映画監督らによるホラーオムニバス「V/H/S」シリーズ2本を鑑賞。
怪しげな家に隠された山のようなビデオテープ、そのテープには恐ろしいものが映されていた、というファウンドフッテージものホラー。


今時ビデオテープなんてメディア時代錯誤じゃない?と言う声もあるようだけど、ビデオデッキが壊れてしまいもはやうちでは観ることのできなくなったVHSのテープを、今年になってゴミとして捨てた体験から言わせてもらえば、ゴミ袋に詰められたビデオテープは、それだけでどことなく卑猥かつ禍々しい。
案外ビデオテープの方が怪しい感じがするものである。


「V/H/Sシンドローム」。
この企画の中心人物は、昨年日本では「サプライズ」と「ビューティフル・ダイ」が公開された監督アダム・ウィンガードと両作で脚本を担当したサイモン・バレットらしい。


実は最近の若手ホラー監督には疎いのであまり知らないのだが、上述の2人の他にはタイ・ウェスト、デヴィッド・ブルックナー、ジョー・スワンバーグといった監督が参加。


4人の悪ガキ、といってもちょっと年がいってる男たちが、高く買い取ってもらえるというビデオテープを盗みにある家へ押し込む。
そこで見つけた大量のビデオテープを一本また一本と再生してみると…
というのがベース。


ファウンドフッテージにかなりこだわっていて、基本編集なしの主観カメラという設定でどの短編も描かれる。
ゆえに画面はかなり揺れるし、どの話も似たような感じで単調さは免れない。


それでも低予算ならではの粗削りさが、スリーコードでゴリ押すパンクな風情を感じさせる。
出演者が良い意味であまりパッとしないのもよい。
嫌いじゃない。


ひとつひとつの作品を取り上げないが、最後のポルターガイストものの作品が、超常現象の見せ方に凝っていて面白かった。


「V/H/Sネクストレベル」。
前作に比べるとパワーはこっちの方がある。
設定はほぼ変わらず、今度は悪ガキじゃなくて探偵が家に忍び込んでビデオテープを勝手に観るというのがベース。
ただファウンドフッテージものにはもうあまりとらわれずに、かなり各監督の裁量で自由に撮られている。


こちらは前作に引き続きアダム・ウィンガードと、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のエドゥアルド・サンチェス、「ザ・レイド」のギャレス・エヴァンス、「ホーボー・ウィズ・ショットガン」のジェイソン・アイズナーなどが監督を務める。


ゾンビ、アブダクション、オカルト、心霊とジャンルもいろいろで華やか。
景気よく血や臓物も飛び出し、アグレッシブな外連味たっぷりのホラーに仕上がってる。
ある意味わかりやすい。


なかでもギャレス・エヴァンスの撮った新興宗教団体にドキュメンタリークルーが取材する話が、わけわからなくて最高!
決して他の作品も悪くないが、完全にこの作品の前に霞んでしまう。


目新しい展開は期待しないけども、若手のホラー監督発掘の場として、このシリーズもう少し続いてもよいかも。
なんだか「キング・オブ・コント」や「ザ・マンザイ」みたいだけども。