船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

5月に観た映画あれこれ〜ジャック・タチ自宅映画祭とホラー映画落穂拾い

5月はジャック・タチ自宅映画祭が楽しかった。

あとホラー映画の落穂拾いをぼちぼちと。

アダム・ウィンガードの話題になった2作品と、彼が製作にも絡んでる「V/H/S」シリーズ2本。

アダム・ウィンガードにはそれほど目を見張るものを感じないけども、「V/H/S」シリーズはなかなか楽しい。



5月の鑑賞メーター
観たビデオの数:19本
観た鑑賞時間:2038分

V/H/Sシンドローム [DVD]V/H/Sシンドローム [DVD]
面白かった。「ネクストレベル」より好き。ファウンドフッテージにこだわってるので、どれも素人の撮影、日常のハレの場という縛りをわりと厳格に守っていてストイックであり、でもそこがやや単調ともとれる。ホラー映画特有のアグレッシブな外連味には欠けるけど、荒々しいつくりはどことなくパンクな風情で好感が持てる。ラストのポルターガイスト風の話が一番面白かった。
鑑賞日:05月28日 監督:Array,デヴィッド・ブルックナー,タイ・ウエスト,グレン・マクエイド,ジョー・スワンバーグ
エンド・オブ・ザ・ワールド DVDエンド・オブ・ザ・ワールド DVD
意外と後からジワジワくる。「世界の終わり」という題材で、ここまで温かいラブストーリーを紡ぎ上げた、というのが面白い。アメリカ映画っぽくないよね、なんだか日本のマンガに似たような話がありそうな気がする。「エターナル・サンシャイン」に近い雰囲気があるけど、良くも悪くもあそこまでカルトな匂いがない。キーラ・ナイトレイのセックスアピールのなさと、スティーブ・カレルの2.5枚目ぶりが、多少物足りないとはいえ、この作品の温かさに品を与えている。
鑑賞日:05月26日 監督:ローリーン・スカファリア
ワールズ・エンド [DVD]ワールズ・エンド [DVD]
う〜ん、微妙…ゾンビ、オカルトときて今回はジョン・カーペンター作品へのリスペクトに満ちた侵略SFをモチーフに中年親父の友情と希望を描く。テンポよいオープニングからエドガー・ライト節が炸裂、やたらハイなゲイリー演じるサイモン・ペッグは、古巣で気心しれた仲間とコントでもしてるみたいにリラックス。ただやっぱり男が雁首揃えてビール飲んでるだけってのがもひとつ画的に様にならない。コミックぽさが売りなのかもしれないがなんか薄っぺらい。侵略SFものとしてみてもラストが冗長。ゲイリーがおかしくも哀しくもなかったのが残念。
鑑賞日:05月26日 監督:
ブルージャスミン(ウディ・アレン監督) [DVD]ブルージャスミン(ウディ・アレン監督) [DVD]
地味だけども滋味のある作品。救いがないし、痛々しい話なんだけど、色や欲に取り憑かれたしょうもない人間を突き放すでもなく、ことさら同情的になるでもなく、ユーモアを交えてどことなく温かさを感じさせる演出は達人の域。ケイト・ブランシェットの情緒不安定な演技が素晴らし過ぎてそれ以外がついかすんでしまう。現在と過去、ニューヨークとサンフランシスコ、セレブな姉とブルーカラーの妹、といった対比を嫌味なく軽やかに見せるあたりもさすが。アレン映画の割りに、それほど饒舌でないので案外癖がなくて観やすい。
鑑賞日:05月26日 監督:
X-MEN:ファースト・ジェネレーション 2枚組ブルーレイ&DVD&デジタルコピー(ブルーレイケース)〔初回生産限定〕 [Blu-ray]X-MEN:ファースト・ジェネレーション 2枚組ブルーレイ&DVD&デジタルコピー(ブルーレイケース)〔初回生産限定〕 [Blu-ray]
地上波放送を録画で。編集でカットされているところもあるんだろうけども、物語のための物語というのか、「アメイジングスパイダーマン」シリーズも同様なんだけど、なんかつじつま合わせみたいなものを感じる。歴史的な事象を絡めてヒーローストーリーをまるでアメリカの神話に仕立てようとしているのが、ここ最近のアメコミには感じる。いや、詳しくはないけど興味深い。旬の俳優が揃い、瑞々しさが伝わってくる。そこが魅力。
鑑賞日:05月24日 監督:マシュー・ヴォーン
ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日 [DVD]ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日 [DVD]
アパトーギャング(でも本作にはアパトー絡まず?)の面々が本人役で出演する、アメリカンコメディ好きにはあまりに豪華な顔ぶれのパニックコメディ。セス・ローゲン初監督作!今やそれぞれ売れっ子になった彼らが自虐的に自身を演じて初心忘れるべからずとでも、いや、今こそ調子に乗ってこんなくだらない企画通しちまえとでもいうような、まあ、どっちにしても内輪ノリ感満載。セス&エヴァンコンビらしくブロマンス風味もたっぷり。マイケル・セラの性豪っぷりとチャニング・テイタムの奴隷っぷりがおかしい。「スーパーバッド」の同窓会も。
鑑賞日:05月22日 監督:セス・ローゲン,エヴァン・ゴールドバーグ
V/H/Sネクストレベル [DVD]V/H/Sネクストレベル [DVD]
面白い!ファウンドフッテージものホラーオムニバス。1作1作がそれぞれ濃密でダレ場がない!POVのカメラもいい加減飽きるかと思ったが、それを上回る爆発力があって一気に観させる。中でもギャレス・エヴァンスのパート(新興宗教団体の内部を取材したもの)が頭抜けて面白い!とにかくてんこ盛り!ジェイソン・アイズナーのアブダクションものも畳み掛け方が素晴らしい!「宇宙戦争」(スピルバーグ版)を思わせるUFOが発する(?)どでかいホーンの音とか痺れる。堪能。
鑑賞日:05月21日 監督:Array,アダム・ウィンガード,エドゥアルド・サンチェス、グレッグ・ヘイル,ギャレス・エヴァンス,ジェイソン・アイズナー
40歳の童貞男 無修正完全版 [DVD]40歳の童貞男 無修正完全版 [DVD]
再鑑賞。確かに下ネタ多いけど、ラブコメとしてしっかりできている。ただ長い…職場の同僚がいろいろと世話を焼くくだりがもっと短くてもいい。とは思うんだけど、このあたりの男同士ぐだぐだくだらないことやってるのをスパッと切れないのが、ジャド・アパトーなんだろうな、と。連続ドラマの3、4回分を一気に観たような感じ。よくも悪くもあんまり映画っぽくない。スティーブ・カレルのキレ方が好き。
鑑賞日:05月19日 監督:ジャド・アパトー
ビューティフル・ダイ [DVD]ビューティフル・ダイ [DVD]
ホラーというよりドラマ性の強いクライムミステリー。癖のある手ぶれやピントボケのカメラと、過去と現在が入り乱れた編集が、ストーリーに入り込ませないのが残念。技術が上滑りしてる印象。もすこしストレートに撮ればいいのに。
鑑賞日:05月19日 監督:アダム・ウィンガード
サプライズ [DVD]サプライズ [DVD]
う〜ん、思ってたほどの「サプライズ」は感じなかった…不条理な設定の中に妙にリアリティを持ち込む脚本が、ケヴィン・ウィリアムソンを思い起こさせる。ボディカウントものホラーといえるんだろうけど、インパクトの瞬間を微妙にずらす(アレクサンドル・アジャみたいにこれみよがしじゃない)殺害シーンや、ダークでややシリアスな雰囲気(曖昧な表現だけどヨーロッパ的な)を重視する演出、編集に味がある。それだけにオチのお茶目さに笑った。他の作品も観てみたい。
鑑賞日:05月16日 監督:アダム・ウィンガード
バチェロレッテ ―あの子が結婚するなんて! ― [DVD]バチェロレッテ ―あの子が結婚するなんて! ― [DVD]
う〜ん、二番煎じ感が否めない…「ブライズメイズ」と「ヤング≒アダルト」の間隙を突こうとしてちょっと薄味になってしまったような…幹事役で奮闘するキルステン・ダンストが、あれだけ頑張って何も報われない(恋愛的には)というのがちょっと肩透かし。むしろリジー・キャプランアダム・スコットのカップルの方がメインのような扱いになってる。
鑑賞日:05月15日 監督:レスリー・ヘッドランド
40歳からの家族ケーカク [DVD]40歳からの家族ケーカク [DVD]
面白い。自分と同世代の夫婦が主人公なので、知らず感情移入というか、他人事でないようなとこがあったりして、そういう楽しさもあり。こども、家計、仕事、親、セックスといろんな問題山積だけども、「40~60歳がもっともハッピーな時期」だというのを信じて生活の改善を図るデビー、それよりも経営する音楽レーベルが財政破たんしかけてて気が気じゃないピートの夫婦。大なり小なりどこの家庭にも問題があるけども結局この夫婦は幸福である。本作にはブロマンスはないけども、やっぱり腐れ縁を描かせたらジャド・アパトーはうまいなあ、と。
鑑賞日:05月11日 監督:ジャド・アパトー
プレイタイム ( 新世紀修復版 ) [DVD]プレイタイム ( 新世紀修復版 ) [DVD]
計算されつくしたジャック・タチの集大成コメディ!コントロール・フリークとしか思えない細部へのこだわりは、テレビ画面では追い切れない!ひとつのカットに同時にいろんなことが起きているので、とても一度や二度観ただけでは味わい尽くせない。圧巻は高級ナイトクラブでの一夜のシーン。オープンを迎えたばかりの店のドタバタからゆっくりとカオスに落ち込み、いつのまにか場末のバーのように変貌しているという流れ!何事か!と。しかしこれは劇場の大画面、大音量でやはり観たい!
鑑賞日:05月10日 監督:ジャック・タチ
おとなの恋には嘘がある [DVD]おとなの恋には嘘がある [DVD]
面白かった!互いにバツイチ子持ちの40代後半の男女がパーティーで知り合って恋に落ちる、というラブストーリー。主演のジュリア・ルイス=ドレイファスも、ハゲでデブのジェームス・ガンドルフィーニもとにかくキュート!夫婦問題、子どもの巣立ち、中年の恋愛といったテーマを扱いながら、変に社会派ぶらず、シリアスにならず、かといってロマコメに振れ過ぎることもなく、下品にもならず、絶妙にありそな感じが素晴らしい。画も編集もオーソドックスで、作品にふさわしくなんだか無防備にさせられる。中年男女のキスシーンがあんな可愛いとは!
鑑賞日:05月09日 監督:ニコール・ホロフセナー
ジャック・タチの世界 DVD-BOXジャック・タチの世界 DVD-BOX
素晴らしい!祭の立つ一日をお人好しの郵便配達夫フランソワを中心的な道化役に据えてスケッチ風に描く。フランソワ演じるタチの身振りの美しさ、楽しさ。自転車こいでるだけで様になる!子どもと動物の使い方は監督デビュー作から上手かったんだな、と。アメリカ式のスピードと効率至上主義を皮肉るくだりもあるけど、「ぼくの伯父さん」ほど辛辣さに嫌味がなく、ほのぼのと観られる。といってもディテールへの配慮、ユーモアでやんわり包まれてるがアクションの激しさ(自転車で川に突っ込むなど)に、タチの空恐ろしさを感じる。「のんき大将」
鑑賞日:05月09日 監督:ジャック・タチ
パラード [DVD]パラード [DVD]
これはいいなあ。大道芸、曲芸、コント、歌などなど様々な出し物がただ繰り広げられるだけなんだけども、それらを観ている観客の反応(衣装がオレンジとブルーを基調カラーとしていて目に鮮やか)を含めて、幸福な映画的空間が構築されてる。ジャック・タチのしなやかな身体!よりストイックな笑い!ここでも子供の使い方がうまいんだよなあ。
鑑賞日:05月06日 監督:ジャック・タチ
ぼくの伯父さん [DVD]ぼくの伯父さん [DVD]
山の手の生活と昔ながらの下町の生活を対比させて、かなり辛辣に現代文明を揶揄してるのに、音楽や画面構成、編集でユーモアたっぷりに描いている。それでもやや嫌味な感じが気になるけども。テーマ云々より、山の手も下町も関係なく走り回る犬や大人のいいようにならない腕白な子供たちの捉え方が感動的。
鑑賞日:05月06日 監督:ジャック・タチ
カポーティ コレクターズ・エディション [DVD]カポーティ コレクターズ・エディション [DVD]
面白かった。フィリップ・シーモア・ホフマンの憑依された演技もさることながら、ひとつひとつのカットの美しさ、説明し過ぎない編集の潔さ、抑制された音楽とが映画としての味わいを深めている。
鑑賞日:05月04日 監督:ベネット・ミラー
ザ・マペッツ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]ザ・マペッツ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
面白かった!マペッツと人間が共演したミュージカルコメディ、これだけで十分楽しい!話はベタでクサイけど、そんなの関係なし!「ブルース・ブラザース」をなぞったショー再演のための仲間集めも楽しい!「テッド」よりもずっと好き。
鑑賞日:05月03日 監督:ジェームズ・ボビン

鑑賞メーター