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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

「ションベンライダー」を観た〜ほんとアナーキー!

1983年製作の相米慎二監督作品。
永瀬正敏のデビュー作(デビュー当時15歳)として知ってはいたけども、今まで観るきっかけがなくてスルーしていた。
今回初めて観て、あまりのアナーキーぶりに驚いた。
公開当時はまだ小学生なので難しいにしても、せめて学生時代には観ていたかった作品。
映画というよりエネルギーの塊が映画のようなものに結実してしまったような作品なので、多感な時期に観れば必ず何某かの影響を被っていただろう。
繰り返すけども、ほんとアナーキー

ションベンライダー [DVD]

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今回観るきっかけになったのは、この作品の脚本を書いた西岡琢也である。
最近脚本を独学で勉強していて(といっても映画のシナリオ読んだり、シナリオの書き方といった本を読んで、自分なりに書いている程度)、その中で読んだ「ネオチンピラ鉄砲玉ぴゅ〜」のシナリオがすごく面白く、実際の映画(Vシネマ)もこれまた面白かったので、西岡琢也脚本作品を追ってみようかと思いついたのである。


西岡脚本作品で僕が惹かれるのは(といってもまだ2本しか観てないが)、説明過多でないところ。
日本映画は妙に親切なものが多い(というイメージ)ので、西岡脚本作品の観客に媚びてわかりやすくしようとしないところは、クールでカッコよい。
それと、張り詰めた緊張感の中にコミカルな要素を入れてくるところ。
2本しか観てないので断定はできないけども、「ネオチンピラ鉄砲玉ぴゅ〜」のチンピラと不思議ちゃんな女子大生という組合わせ、「ションベンライダー」のヤクザと中学生という組合わせ、どちらもほとんどコメディなんだけど、決してゆるい思いつきに終わってない。
もちろんこのシナリオを活かす監督の腕というのもあるのだろうが。


ところで相米慎二監督作品についてだけれども、実は相米作品も全然観てなくて、おそらくこれが初めて。
なので相米作品についてどうのこうのは語れないのだけど、本作についてだけ言えば、最初に書いたようにアナーキーに尽きる。
俳優を追い込む長回し撮影の緊張感。
当時ほとんど新人の子役たちを川に落とす、自転車から車に飛び移らせる、覚せい剤で粉まみれにさせるなどといった演出。
ラスト、近藤真彦ふられてBANZAI」を絶唱する子どもたちは鬼気迫るというより、ほとんど撮影の鬱憤を晴らすかのように聞こえる。


理詰めで観るような作品じゃない。
画面を越えて飛び出してくるエネルギーにあてられる、そんな作品。