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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

「THE MANZAI 2014」雑感

年末のお楽しみ「THE MANZAI」。


日清食品 THE MANZAI 2014 公式サイト

毎年、審査員の評価や決勝出場コンビのネタへの誹謗中傷(「なんであのコンビに入れるの?」「どこが面白いの?」みたいな)をtwitter眺めてると見かけるけども、僕はそこらへん今まで全然気になったことがない。
 
 
もちろんいろんなコンビがいるので、笑いのセンスが異なれば「ああ、違うな」くらいは思うけども。
でもやっぱり決勝まで残るコンビはどのコンビもネタの完成度は高い。
見応えがある。
食事しながらじゃ集中して見れないので、食べ終えてからじっくり鑑賞した。
 
 
以下雑感です。
ブロックごとに振り返ります。
 
 
Aブロック。
1組目、2丁拳銃
芸歴20年以上はもうベテランの域。安心して観ていられる雰囲気。
でも、2丁拳銃は正直苦手なタイプのコンビ。多分、いかにも関西っぽいノリなのが苦手。
ツッコミが目を吊り上げてイライラしてる雰囲気もダメ。
これは好みの問題だからしょうがない。
 
 
初見。
ボケが適当なはぐらかしをするスタイルは、Hi-Hiや遡れば高田純次ザキヤマの流れに連なる。
愛嬌があって面白い。
 
 
3組目、アキナ。
今年の「キング・オブ・コント」でも決勝に残っていたコンビ。
ややシュールな設定で様式美にこだわる感じがする。
ネタの構成がきれい。
「希望に満ちた言葉をかける」「明日から5連休」、「熱い言葉をかける」「お湯」とかこういう言葉遊びが楽しい。
 
 
4組目、磁石。
良くも悪くもスマートで印象が薄い。
でもワラテンで1票入ってるんだよな。
どうも世間と乖離してる。
ラジオDJネタ。細かいボケをテンポよく入れてきて、
耳馴染みのよい流行りのポップスを聴いているよう。
 
 
Bブロック。
1組目、トレンディ・エンジェル。
驚いた。本人たちが言うように、にぎやかし的存在で、カウンターでも喰らわせたら上出来、くらいに思っていたら、舞台に出てきた途端に場の空気を変えていた。
会場の観客を味方につけていた。
いつの間にそんな愛されキャラになったのだろうか?
ネタが面白いどうこうより、この時点で強い。
ネタもバカバカしくてよかったが。
今大会一番のサプライズ
 
 
2組目、馬鹿よ貴方は。
初見。素人に毛の生えたような雰囲気でやたら謎な感じが面白い。
正統派漫才をひっくり返そうというような静かなる気概を感じるも、まだまだ自分たちの芸にまでなっていないような感じ。
カレー屋がいつの間にか業態変えてるとか、息子に声掛けるようにゴキブリに話すとか唐突なボケのセンスは好き。
東京ダイナマイトのような不敵さがある。
2〜3年後にどうなってるかが楽しみ。
 
 
3組目、囲碁将棋。
なんとなく磁石とかぶるスマートさを感じる。
「肛門」が汚いか汚くないかを執拗に繰り返すネタ。ちょっと一本調子で後半飽きてしまう。
これが彼らの味なのかわからないけど、テレビ的にはちょっと品がない。
 
 
4組目、学天即。
THE MANZAI」らしい正統派しゃべくり漫才
ツッコミが丁寧にボケを拾い、膨らませる。
ちょっと優等生過ぎるきらいがあるけども、
腰が据わっていて大関クラスの貫録がある。
 
 
Cブロック。
1組目、和牛。
初見。
言葉の揚げ足をとってしつこくボケ倒すネタ。
ネタの頭に決まり文句的に「頑張っていきましょうと言ってるんですけども」
と言うのだけども、実際は「頑張っていきましょう」と初めに言ってないのは、
おかしいんじゃないか、と。
囲碁将棋と同じようにひたすら最後までこだわり通すのだけども、
微妙に取り上げる角度を変えてきて、それほどネチネチしてない
ところがよい。
 
 
芸歴を感じさせる圧巻のネタ。
youtuberという旬のネタをおっさん臭いセンスでボケるので、
若い人には受けなさそうだけども、でもやっぱりうまい。
全然作りこんでないような、ひょうひょうと自然体で演じているところに
ベテランの凄みを感じる。
華丸の濃い顔芸と大吉のサラッとしたツッコミとの対比も面白い。
 
 
3組目、ダイアン。
秘めた力を感じさせるのだけども、いつもこういう大きな場で観ると、
いまいち不完全燃焼しているように思う。
 
 
4組目、三拍子。
ワイルドカードでの勝ち上がり。
去年のウーマンラッシュアワーを髣髴とさせる
スピーディーなネタ。
ワイルドカードならではの勢いがあって面白い。
 
 
で、それぞれのブロックを勝ち上がったのが、
アキナ、トレンディ・エンジェル、博多華丸・大吉の3組。
再出発コンビ、色物コンビ、ベテランコンビと異色な3組が
ファイナルにコマを進める。
会場の観客を味方につけたトレンディ・エンジェルが優勝するのも
あり得るかも、と思わせたが、
博多華丸・大吉のネタが1本目にかぶせつつ、さらに言葉遊び(妙なことわざ)や
動き(華丸が上司の酒を止めに出て行く)を加えて、柔軟さをみせたことで
文句なしの出来。
 
 
博多華丸・大吉の優勝は素晴らしいのだけども、
できれば「THE MANZAI」は、いままであまり陽の目をみてきていない
コンビにチャンスを与える場であって欲しい、という気持ちもある。
博多華丸・大吉をあえて優勝させないでもよかったのでは、とも。
 
 
それにしてもつくづくお笑いはネタのよしあしだけではないのだな、と思う。
ネタ、スタイル、パーソナリティ、表現力それらが組み合わせってできる
そのコンビならではの個性。
それに、こうした大会では、共演者、出演順、会場の雰囲気、こういった要素も
影響してくる。
トレンディ・エンジェルは今大会ではうまくはまってただけに
優勝できなかったのは残念。
博多華丸・大吉の総合力が上回っていた。