船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

「キングスマン」観てきた!最高に悪趣味!

話題のスパイ映画「キングスマン」を観てきました。

原作マーク・ミラーと監督マシュー・ヴォーンは「キック・アス」のコンビ。

2人は、「最近のスパイ映画ってシリアスだよね」という話から始まってこの「キングスマン」のアイデアを生んだそうです。

 

kingsman-movie.jp

 

シリアスなスパイ映画って恐らく最近の「007」シリーズのことを言っているのでしょうが、ぼくはなぜだか「007」シリーズには今も昔もあまり惹かれず、作風の変遷というのはよくわかりません。

確かにジェームズ・ボンドダニエル・クレイグに変わってから、予告を観る限りずいぶん雰囲気(画面)が暗くなったな、くらいは感じてはいたけども。

 

 

でも、そうしたスパイ映画(「007」シリーズ)音痴でも「キングスマン」は十分楽しかったです。

その魅力を一言で言うなら、「悪趣味」に尽きます。

キック・アス」でもヒット・ガールが容赦ないアクションを繰り広げ、観る人によってはドン引きさせていたけども、あの感じをさらに増し増しにしてギャグにまで昇華させたグラン・ギニョール劇を見せてくれる。

特に観た誰もが爆笑し、喝采を送るだろう教会でのシーンは外連味たっぷりで、少女ではなくダンディな中年紳士コリン・ファースがきっちりセットした髪を振り乱して縦横無尽のアクションを魅せる。

 

 

さらにラストの政治家や学者などの要人がとんでもないしっぺ返しを喰うシーンは、さすが「モンティ・パイソン」の国イギリス、強烈なブラックジョークを用意しています。

これが痛快!

このシーンだけでぼくは十分元が取れたと思いました。

 

 

こうしたブラックジョークは日本人は苦手とするとこだけども、ストーリーの軸は平民出身のエグジー(タロン・エガートン)が独立諜報機関「キングスマン」の一員として成長していくビルドゥングスロマンになっているので、非常に映画の世界に入りこみやすい。

 

 

しかし、 過激なアクション、時代錯誤なポップス、ロックを活かすセンス、ファッション、スパイ映画だけでなくジャンル映画に捧げるオマージュなど、こうした映画の表層へのこだわりってタランティーノからの影響がいまだに強いんだなって思う。

IT長者の敵役ヴァレンタインを演じるサミュエル・L・ジャクソンなんて「ジャッキー・ブラウン」からそのままやってきた感じだし。

マシュー・ヴォーンはガイ・リッチ―と組んで「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキング・バレルズ」を作って名を成したのだし、ずっと変わってないんだな。

ぼくは、この辺のマニア向けの表層へのこだわりってあまりグッとこないので、タランティーノ色がちらつくのは正直ちょっと「う~ん…」という感じ。

 

 

ただ本作は、ストーリーにおいては間口が広いので、表層のディテールを解さなくても万人受けする要素はある。

マシュー・ヴォーンは「キャスティングが大事」と言っているだけあって、本作はコリン・ファースとタロン・エガートンというジェントルマン代表中年とロンドンのスラム代表若者とのコンビの絵面がばっちり決まっている。

(個人的にはマーク・ストロングが一番かっこよかった!)

 

 

特にまとまりませんが、「キングスマン」、きついブラックジョークの効いた悪趣味なスパイ映画としてぼくは楽しみました。


映画『キングスマン』予告編 - YouTube