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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

渋谷シネマライズ閉館のニュースに接して徒然と

先週ちょっと驚きのニュースがありました。
渋谷の代表的なミニシアター、シネマライズが2016年1月で閉館するというニュースです。


ぼくは最近シネマライズからは足が遠のいていたのですが、なんだかやっぱり寂しいですね、1990年代のミニシアターブームを知る身としては。
一番最近でいつ行ったのかを振り返ってみたら、2012年の「ザ・レイド」が最後でした。
残念です。


90年代はちょうど大学生時代にあたり、映画研究会に入っていたこともあり、一応映画青年のつもりでいましたので(でも年間200〜300本観るようなハードな感じでは全然ない)、渋谷のミニシアターはそれなりにお世話になっていました。
その中でもやっぱりシネマライズは一番ポップな印象でしたね。
ユーロスペースとかアップリンクも行ったりしましたけど、前者はシネフィル系、後者はアート系という感じで、にわかな人間にはやや敷居が高い。
それでいうとシネマライズはサブカル系でした。軟派な感じで入れたんですよね。
ちょうど渋谷系なんていってコーネリアスとかピチカートファイヴとかが人気があったのとリンクして、渋谷のミニシアター代表だったんじゃないかと思います。
映画を娯楽でもなく、アートでもなく、サブカルという文脈で語ることを教えてくれたのがシネマライズだったんじゃないでしょうか。


ぼくにとってシネマライズというと最初に思い浮かぶ映画は「トレインスポッティング」です。
トレインスポッティング」は1996年11月30日に封切られて、なんと33週間の大ロングランされてるんですね。
この当時でこれに匹敵、または上回るロングランの記録っていうと、80年代後半の「ベルリン・天使の詩」が30週と「ニュー・シネマ・パラダイス」が40週。いずれも銀座のミニシアターです。
(大森さわこ氏「ミニシアター再訪」を参照しています。大森さわこ : ミニシアター再訪【第24回】
ところでこの連載は、すごい内容濃いですね。「渋谷系の流行」の回を少し読んだだけですが、これは書籍で出てるのでしょうか?出てたら是非欲しい!)


トレインスポッティング」を観に行ったときのことは、もうあまり覚えてないんですけど、お洒落スポットにお洒落な映画を観に行く、という高揚感が当時あったはずです。
ちょうど1996年からシネマライズは2館体制になっています。
ぼくが記憶してるシネマライズは1、2と2階と地下に分かれていたので、この頃から割と利用するようになったのかと思う。


シネマライズのHPで過去上映作品を見てみると、やっぱり1996年から1999年くらいによく利用していました。
覚えてるところをざっと並べますと、「ロスト・チルドレン」「アンダーグラウンド」「天使の涙」「ファーゴ」「ラブ・セレナーデ」「スイート・ヒアアフター」「ガンモ」「ビッグ・リボウスキ」「ラン・ローラ・ラン」「ホール」といったとこでしょうか。
どれも90年代を代表する作品といって差し支えない。
そう考えると、シネマライズって単にお洒落な映画をかけてたわけではないんだなあ。
90年代カルチャーをきちんと嗅ぎ分けていたんだなあ、と。
それにしても懐かしい。


シネマライズ閉館のニュースの中で、シネマライズ社長の「シネコンにはかなわない」というような趣旨の発言を読んだのですが、ああ、それはなんか寂しさを感じました。
まだ、渋谷には魅力的なミニシアターがありますからね、閉館にさせないように、なるべく足を伸ばしたいと思います。