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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

徒然アメリカンコメディ14〜「ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ」は多幸感に溢れた傑作です!

ぼくはスティーブ・マーチンが好きなのですが、もともと日本ではアメリカのコメディアンは知名度がとても低いですし、スティーブ・マーチンというとちょっともう過去のコメディアンという感じがします、残念ながら。
最近の仕事だとリメイク版「ピンクパンサー」のクルーゾー警部なんかが知られるところでしょうか?
この作品も2まで作られながらあまりよい評判は聞かないですね。
案外ぼくは好きですが。


ところでallcinema onlineではスティーブ・マーティンという表記ですが、ぼくはスティーブ・マーチンの方がしっくりきます。
「ティン」だなんて舌先を軽く上あごにタッチするような気取った発音は、むしろスティーブ・マーチンのギャグみたいな感じ。
マーチンの方がスティーブ・マーチンそのものを表してるように思います。
まあ、こじつけもいいとこ。


で、前置き長くなりましたが、久し振りにスティーブ・マーチン主演の「ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ」を観ました。
素晴らしいです!
傑作です!
スティーブ・マーチン作品の中で一番好きかもしれない。
カルト的な人気のある「サボテン・ブラザース」ももちろん好きですが、なんか歳を重ねたせいか「ペテン師とサギ師〜以下略」の品のいいコメディの方がずっとグッとくるようになりましたね。


まず、この作品はスティーブ・マーチンを好き嫌い、知ってる知らないにかかわらず、とても優れたコンゲーム(信用詐欺)作品ですので、誰でも楽しめます。
コンゲームとか言ってしまうのもネタバレになりそうで、ほんとは言いたくないくらい。
ぜひ、予備知識なしで観てほしい。


ダンディなオジさん好きにはマイケル・ケインが出てるというのもたまらないポイントです。
王族を騙るプロフェッショナルなペテン師役です。
スティーブ・マーチンは、このペテン師に対抗心をメラメラ燃やすケチなサギ師役。
実は本作はスティーブ・マーチンひとり舞台のコメディではなく、この対照的な2人の魅力で魅せる作品です。
2人がプライドを賭けて、標的としたある女性から5万ドルを騙し取るためにしのぎを削ります。
まあ、楽しいです。


例えば、スティーブ・マーチン演じるサギ師は情に訴えて金を巻き上げるタイプなんですが、車椅子の軍人を演じて「元恋人にふられたショックで下半身麻痺してしまったが、医者にかかるには莫大な費用がかかる…」と白々しい嘘で標的の女性の関心を引くと、先手を許したマイケル・ケイン演じるペテン師が自分の流儀を捨てて、サギ師の嘘に乗っかる形で「私が高名な医者です」と言って2人の前に現れる。
まあ、お互いに嘘を嘘で塗り重ねていく騙し合いはとにかく楽しい。


ぼくは全く興味ないので知らなかったのですが、「スター・ウォーズ」のヨーダ役で有名らしいですね。
元はジム・ヘンソンの元でパペットアニメを作ったりしていたみたい。
でもパペット使いといって侮ってはいけません。
演出は嫌味なく、品があり、洒落てます。
いかにもフェイクな地中海(?)を望むお屋敷のテラスのセットで始まるオープニングシーンなんか素晴らしい!
街中の階段でスティーブ・マーチンマイケル・ケインが言い合いをしてるところへ、さりげなく美女が降りてきて通り過ぎるというなんてことない演出も洒落てます。
芸のないアップの切り返しなんか一切ないですよ。
音楽も優雅で雰囲気を盛り上げる。


とにかく全てにおいて完璧なコメディです。
観てる間中多幸感に浸れます。
あんまりこの作品を推す人を知らないのですが、それならなおのこと「素晴らしい」と言いたいですね。


ああ、なんか珍しく絶賛に尽きるエントリになったなあ。