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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

「ヴィジット」を見ました〜正直ちょっとガッカリ ※多少ネタバレあり

映画
M・ナイト・シャマラン監督の新作「ヴィジット」をTOHOシネマズみゆき座で観てきました。
待望のシャマラン監督新作!と言いたいところですが、実はぼくは「ヴィレッジ」までは観てましたけど、それ以降シャマラン離れしてしまったんですよね。
ぼくにとってシャマラン作品は、おいしいスナック菓子みたいな感じで、サクサク食べられるし、食べている間はそれなりに満足感あるんだけども、食べ終わった後に胸焼けがするというか、別にそんな食べたいわけでもなかったな、と気付く。


新作「ヴィジット」は、シャマラン監督がスリラーに回帰し、近作「エアベンダー」や「アフターアース」に較べれば、格段に低予算で、なんとなく目が覚めたのかな?という感じがします。
しかもPOV方式を取り入れています。製作には「パラノーマル・アクティビティ」をヒットに導いたジェイソン・ブラムが関わっています。
今さらPOV?という気もないではないけども、ハッタリの大御所が、このジャンルの立役者と組んだわけですから、それなりに期待感がある。
ぼくがSNSで目にしたいくつかの感想が概ね好評だったのもさらに期待を盛り上げます。


と、前置きして率直に鑑賞後の感想を書きますと、「え?これでおしまい?」。
という、なんか非常に胸につかえの残る後味でしたね。
以下、決定的なネタバレは避けるつもりですが、内容について触れますので、これから「ヴィジット」観ようと考えてる方はお控えください。


ベッカとタイラーの姉弟は疎遠であった祖父母の元で一週間を過ごすことになります。
シングルマザーの母親とその両親である祖父母は、15年前に喧嘩別れをしてそれきり連絡も取っていなかったのだけども、最近になってネット経由で祖父母から連絡を取ってきたとのこと。
姉弟は母親が新しい恋人と過ごすための時間を作ってあげると同時に、母親のドキュメンタリーを制作するために実家を訪ねることに決めたのです。
この姉弟がドキュメンタリー撮影のために始終回しているカメラの視点で、本作は進行します。
初めて会う祖父母はとても優しくもてなしてくれますが、夜になると祖母は奇怪な行動を取ります。祖父の言動も徐々におかしいところが見受けられ、姉弟は段々と恐怖を覚えます。
果たして祖父母のこの奇怪な言動は何なのか?母親が昔喧嘩して家出した原因と何か関係があるのか?
まあ、そんな話です。


「つまんなかった」と言うだけのエントリにはしたくないので、よかったところを書いてみます。
祖父母を演じた俳優が素朴に怖いところがよいです。何かしらの病気を持った老人が取る行動としての説得力を感じさせつつ、でもやっぱり尋常じゃない雰囲気もある。
怖がらせるシーンもきちんと薄気味悪くできてて楽しい。
お腹のゆるい祖父がオムツを脱ぐシーンなんかかなり厭な感じ。
ただ、一番ドキッとしたのは姉のベッカが弟を脅かすために物置から「ワッ!」って出てくるとこでしたけどね。


でも、他はこれといって楽しめなかったです。
まずPOV方式である必要があったのかな?という疑問。わざわざこの手法を選んだのなら、これに絡めたどんでん返しが用意されてるのかな?と期待してたんですが、そんなこともない。
2人のませた子どもがずっと喋りながらカメラ回してるというのに付き合わされるのは、正直きついです。


あと、もう一つだけグチを言わせてもらうと、伏線がしょうもない。
姉弟は母親のドキュメンタリーを制作するという目的でカメラを回してますが、実はその行為は両親の離婚によって生じた自身のトラウマを克服するためでもあります。
姉ベッカは、大好きな父親が去ってしまったあと、鏡で自分の姿を直視することができない。弟タイラーは、潔癖症になってしまう。
という伏線があってですね、2人は祖父母の家での恐怖の体験を経て、一応克服するようなんですが、それがなんか捻りもなければ、面白くもない。


ちょっとぼくは「ヴィジット」にはガッカリでしたね。