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船橋リズムセンター

「野に在って野に下らず、俗に在って俗に流されず」。こだわりなし、怒りなし、浅く、ぶれつつ、無着陸、、、

12月に観た映画あれこれ〜「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、ビリー・ワイルダー、サミュエル・フラー

2015年12月に観た映画はやや少なめでした。

映画館では「グリーン・インフェルノ」と「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」。

スター・ウォーズ」新作は、最近ジョージ・ルーカスの発言が物議を醸していましたが、ぼくのように「スター・ウォーズ」シリーズ初心者には、焼き直しくらいの方がすんなり楽しんで観られました。

G・ルーカス監督、ディズニーに謝罪 「奴隷商人」発言で - (1/2)



DVDでは引き続きビリー・ワイルダー作品と、彼が脚本に携わったエルンスト・ルビッチの作品など。

ニノチカ」が素晴らしいのはすでに映画史的事実のようですが、「青髭八人目の妻」のバカバカしさに惹かれます。

あと、誕生日に買ったサミュエル・フラーBOXの3本をようやく観ることができました。

「ストリート・オブ・ノー・リターン」は傑作!



12月の鑑賞メーター

観たビデオの数:11本
観た鑑賞時間:1116分

スター・ウォーズ/フォースの覚醒スター・ウォーズ/フォースの覚醒
3D4DXで子どもと鑑賞。実は「スター・ウォーズ」シリーズはまともに観たことないので、それほど待ち焦がれてもなかったけど、いやあ、純粋にSF娯楽作として楽しかった。4DXは初体験。これはこれでアトラクションとして楽しいけど、尻が痛いね。話の転がし方が巧みで次から次へと飽きさせない。新しいキャラの一人ひとりが魅力的。個人的にはキャスティングがどことなく文化系な顔ぶれなのが面白い。家族(血)のドラマが中心だけど、宇宙船やエイリアンの造形などスター・ウォーズの世界観を形成するディテールも見所多い。
鑑賞日:12月26日 監督:J・J・エイブラムス
グリーン・インフェルノグリーン・インフェルノ
ようやく鑑賞。蘇ったカニバル映画。楽しかった。予告で煽るほどゲテモノ映画ではなく、実に真摯な娯楽作品に仕上がっている。SNSや環境問題、若者の社会活動など今時のネタも存分にまぶし、スマートでソツがないという印象。もっと破綻しててもいいのにとすら思うけど、イーライ・ロスは良くも悪くも優等生という感じ。チ◯コサービスとかラストのくどいギャグなんかにむしろボンクラ魂が宿っている。勿論ゴア描写は見応えあり。でも全編ゴアのごり押しってわけでもないので、マニア以外でも十分楽しめると思う。続編は「地獄の黙示録」か?
鑑賞日:12月23日 監督:イーライ・ロス
ストリート・オブ・ノー・リターン [DVD]ストリート・オブ・ノー・リターン [DVD]
素晴らしい!画面から匂い立つなんともいえない香気。愛と裏切り、暴力、復讐、それらが生々しくあるのでなく、フィクションならではの色気に溢れているのがたまらない。ヤクザの情婦に手を出した人気歌手が、制裁として喉を切り裂かれホームレスにまで落ちぶれる。ヤクザへの復讐を果たし、愛した女を再び手にするまでを描いたフィルムノワール。主演のキース・キャラダインが、彼なしには本作が成立しないと思われるほどの存在感。痺れる。警察署長役のビル・デュークが恐ろしい。80年代のムードとザクザク荒削りの編集のリズムが心地いい。
鑑賞日:12月21日 監督:サミュエル・フラー
ニノチカ [DVD] FRT-147ニノチカ [DVD] FRT-147
素晴らしい!ビリー・ワイルダーとチャールズ・ブラケットのコンビによる脚本ということで観てみたけど、いやあ、勉強になるなあ。貴族から没収した宝石を売却しにパリを訪れたロシアの使節団は、資本主義の風に吹かれて贅沢三昧。そこへやり手の女上司ニノチカがやってくるのだが、彼女もまたパリの自由恋愛の風に吹かれてプレイボーイと恋に落ちる。共産主義を揶揄したロマンチックコメディ。ニノチカを演じたグレタ・ガルボがいかにも融通の利かないオールドミスな感じから、恋をして笑顔になるという変化がキュート。三馬鹿使節団もいい味。
鑑賞日:12月20日 監督:エルンスト・ルビッチ
アレクサンダーの、ヒドクて、ヒサンで、サイテー、サイアクな日 DVDアレクサンダーの、ヒドクて、ヒサンで、サイテー、サイアクな日 DVD
ディズニーらしい人畜無害なファミリーコメディ。家族にとって重要な日が、不運続きの次男アレクサンダーの軽はずみな呪いによって、災難に見舞われてしまうという話。テンポはよいし、ギャグは普遍的だし、最後は家族の絆を再確認するという道徳的なオチで、いわばウェルメイドにまとまっている。たまにはこういうノーガードで観られる作品も悪くない。父親役のスティーブ・カレルが鉄板焼き屋で大はしゃぎするシーンが好き。
鑑賞日:12月19日 監督:
青髭八人目の妻 [DVD]青髭八人目の妻 [DVD]
ブコメというかギャグ映画。面白かった。ビリー・ワイルダーとチャールズ・ブラケットのコンビによる脚本。大富豪のプレイボーイと公爵令嬢との恋の駆け引き。バスタブやパジャマのズボン、ライスシャワーなど小道具を巧みに使ったギャグが冴えている。結婚前に離婚した時の慰謝料を保証してもらう下りの掛け合いは完全にコント。拘束衣を引きちぎってキスするラストはハッピーエンドというよりバカバカしさが勝る。おそらく映画としてはかなりとっちらかった脚本を、それなりにラブコメの体裁にまとめてるのは、やはりルビッチの力なのかな、と。
鑑賞日:12月10日 監督:エルンスト・ルビッチ
裸のキッス [DVD]裸のキッス [DVD]
面白かった。娼婦から足を洗い、新たな町で看護師としてまともな人生を歩み始めた女ケリーが、婚約者の裏の顔を知り、殺害してしまう。裏社会に生きてきたケリーは、ようやく日の当たる場所での生活を手に入れようとするも、そこは薄汚い嘘や暴力がはびこり、偏見に満ちているというシニカルな話。ザクザクと乱切り調の編集で、話がかなり省略されるので分かりづらいところも。でもそれもまた魅力。コントラストの強いモノクロ映像が鋭く胸を突く。時代を考えると、ペドフィリアを扱っているのはかなり過激と思われる。突き放した演出が好き。
鑑賞日:12月09日 監督:サミュエル・フラー
ショック集団 [DVD]ショック集団 [DVD]
精神病と偽って精神病院に潜入したジャーナリストが、病院内で起きた殺人事件の真相に迫るサスペンス。けど犯人を突き止めるサスペンスはそれほど盛り上げず、むしろカリカチュアされた患者らとほんとは正常なはずのジャーナリストとの対比を通じて、正常と異常の境界の曖昧さを表現する。殺人事件の目撃者である患者が時折正気に返ってジャーナリストの質問を受けることもあれば、ジャーナリストは恋人を実の妹だと思い違いし、狂気の片鱗をのぞかせる。モノクロ映画に突如挿入されるカラーのドキュメンタリー調の映像が、観客をも狂気に誘うよう。
鑑賞日:12月08日 監督:サミュエル・フラー
第十七捕虜収容所 [DVD]第十七捕虜収容所 [DVD]
ビリー・ワイルダーが男臭い戦争もの?だけども、これまた面白い。タイトル通り戦場ではなく収容所が舞台。脱走失敗にもめげずに捕虜生活に耐えながらチャンスを待つアメリカ兵たちの日々を描くユーモアとサスペンスを織り交ぜた戦争ドラマ。限定された舞台ながらキャラを個性豊かに描き分け飽きさせない。中でもアニマルとハリーの凸凹コンビがコミカルな立ち回りで、作品に膨らみをもたせている。前半はスパイは誰だ?といったフーダニットのサスペンスで惹きつけ、後半は疑われた男の名誉挽回とドイツ軍の鼻を明かす作戦のドラマで魅せる。
鑑賞日:12月04日 監督:ビリー・ワイルダー
セコンド アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身 [DVD]セコンド アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身 [DVD]
不気味というより気持ち悪い作品(よい意味で)。世間的には成功者と言える主人公がミドルクライシスに陥り、整形手術を施され第二の人生を歩み出すも、思い描いていた人生とは異なりさらなる変身を望むが…という話。「ソイレント・グリーン」を思わせる暗いタッチの社会派SF。ソール・バスデザインのクローズアップされた歪んだ顔のタイトルからして気持ち悪い。本編も中年男の困惑、焦燥をやたらアップを多用して描く。整形手術を待つ人たちが、部屋で無為にトランプなどしているシーンが絶望的な感じで好き。
鑑賞日:12月03日 監督:ジョン・フランケンハイマー
深夜の告白 [DVD] FRT-118深夜の告白 [DVD] FRT-118
面白かった。ほんとにビリー・ワイルダーにハズレなし。悪女の誘いに乗って保険金殺人の片棒を担ぐことになった保険セールスマンの転落を描く。脚本にレイモンド・チャンドラーが参加してるからなのか、ハードボイルド調の一人称語り口で進行する。これが小説っぽい言辞を弄していて時々げんなりしてしまう。男女の会話もキザすぎてやや寒い。倒叙ミステリーの体をとっているので、犯人探しよりもいかにして完全計画は破綻していったのかというのを楽しむ作品。悪女の魔性ぶりよりも、犯罪を見抜く主人公の同僚がいい味。
鑑賞日:12月02日 監督:ビリー・ワイルダー

鑑賞メーター